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グレアムが提唱した「ネットネット株」を理解する

ここ数日、マザーズ指数の悪化が示すように、新興市場が低迷してきました。

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日本取引所グループ 東京証券取引所HPから引用

こういった一時的な下落は株式市場にはつきものですが、私自身は保有している株が中長期的な右肩下がりのトレンドに影響を受け、長く含み損を抱えることについて、必要以上に心配をしてしまう節があるように思います。

保有銘柄の企業が継続的に成長し、かつその銘柄が割安状態で買えていれば、本来は心配の種はないのですが、将来の成長性についてはどんな会社でも懸念材料があるのがつきもの。ネガティブなニュースに過敏に反応したくなることが多くあります。

 

そんな経験を重ねていると、PER(株価収益率)に着目するような投資方法よりも、会社の純資産の注目して投資を行っていく方が賢明ではないか、と考えるようになりました。

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ネットネット株とは何か?

ネットネット株の説明の前に、「ネットネットバリュー」という指標が存在するのですが、これは企業の正味解散価値を示す財務指標のことをいいます。

正味解散価値とは、事業の継続が困難になった会社から確実に回収可能な価値を意味します。正味解散価値は以下の式で計算されます。

 

解散価値 = 流動資産 - 総負債

 

ここで、ネットネット株に説明を戻しますと、この解散価値よりも時価総額の方が大きい場合、つまり、解散価値が時価総額を上回る銘柄をネットット株と呼んでいます。計算式は以下の通りです。

 

ネットネット株 =(正味流動資産-総負債) >時価総額
※グレアムはこの式のカッコ内に2/3を乗じてネットネットバリューを算出しています。

ネットネット株の具体例

ここからは具体例をピックアップしていきます。
※2/3をかけてはいませんが、ネットネット株に近い銘柄という意味で2銘柄を紹介。

 

小田原機器<7314> 時価総額15億円(株価:510円)

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現預金21.5億円 + 受取手形売掛金3億円 + 有価証券7.5億円 - 総負債11億円 = 21億円

換金性の高い資産のみを抽出しても、時価総額よりも大きな数字になりました。
これらに加えて、在庫となっている商品などを資産計上すればもっとネットネットバリューは大きくなると思われますので、相当な割安状態と言って過言でないでしょう。

 

ネットネット株の計算で使用した現預金などの項目は四半期報告書で確認しましょう。
※保有企業のIR情報などに掲載されているかと思います。

 

丸八ホールディングス<3504> 時価総額130億円(株価:785円)

 

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時価総額130億円(株価:785円)
現預金200億円 + 受取手形売掛金80億円 + 有価証券14億円 - 総負債110億円 = 184億円

などがあります。

ネットネット株投資として著名なブログとしては、Twitter ID @kabu1000さんのかぶ1000投資日記などがあります。保有銘柄や売買銘柄についてブログ上で公開されているので、参考にしてみると面白いと思います。

 

 @kabu1000さんも記事のなかで、ネットネット株投資は下値リスクの少ない投資と言っていますが、私もそのとおりだと思います。
ただし、企業の不祥事があった際はあっという間に企業からお金がなくなったりするため、銘柄の研究は徹底的に行うようにしたいものです。

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ネットネット株の本質を学ぶ

ネットネット株の概念を提唱したのはかの有名なベンジャミン・グレアム(バフェットの師匠にあたる人物)ですが、グレアムの哲学を学ぶには『賢明なる投資家』を一度は読むべきでしょう。本の金額は少し高めですが、自分は少なく見積もっても金額の100倍以上のリターンは得ているんじゃないかと思います。それぐらいおすすめの1冊。

 

賢明なる投資家 - 割安株の見つけ方とバリュー投資を成功させる方法

先のkabu1000さんや他の著名なバリュー投資の大家は間違いなくこの本に穴が空くくらい読んでいると思います。グレアムの哲学は大きく成長するバリュー株の見つけ方ではなく資産を大きく減らす原因となる「投機」をしないフィルターを自分のなかに張ってくれます。バフェットの師匠と言われるのも納得できます。

 

追記 2017.1.1

ネットネット株に近い銘柄を中心に売買を行った2016年の投資成績はおよそ18%のリターンを記録し、過去最高となりました。大きな損失を出した銘柄が少なかったのが勝因かなと感じています。2017年も引き続き、純資産に着目した投資を継続していきます!