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TOEIC730点って中学校の英語教員なら誰でも取れるくない?と思った話

「取れるくない?」って表現オカシイですね。わかっていながらもついつい使ってしまいます。最近、そんな言葉を指摘されることがしばしばあります。

さて、小学校を卒業して、中学に入った時に驚いたことのひとつに「教科ごとに専門の先生がいる」ことがあります。例えば、社会だったら社会科専門の先生がいたり、理科だったら理科の先生がいるのには大変驚いた。それだけ専門性がある勉強をするのだなーと中学生ながらに思った記憶があります。

 

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中学校に入ると、新しく英語の授業が始まります。英語は小学校で習ったことのない科目なので、自分が授業についていけるか本当に不安でした。もし1年で躓いたら、その後の3年間苦労するのかな?と思うと恐怖しかありませんでしたね。いま思うと過剰に心配していたのは明らかなんですが。。

で、結果的に自分の英語はどんな成績だったかと言うと、最初に出会った先生が奇跡的に教え上手な先生で自分の英語は中学1年時は順調そのものでした。学年でも上位の成績だったのです。この時は英語なんて楽勝じゃーん♫くらいに考えていました。事件が起きたのは中学2年の時。新しく赴任した新任の女性英語教師は、教科書をただ音読するという非常に退屈な授業を行う先生でした。中学2年は時制やbe動詞など重要な文法がたくさんありましたが、説明がヘタすぎて全く理解できませんでした。。いま考えても明らかに先生側の理解が追いついていないことが理由で、うまく生徒が理解できないという状況になっていました。教師の英語運用スキルが著しく低かった。

それ以来、教える側の英語力について問題意識を持つようになっていきましたが、先日こんなニュースがありました。京都府で中学の英語教師を対象に行ったTOEICの試験で、730点以上を取得した英語教師は全体の20%に満たないという衝撃の結果が出たのです。ちなみに、730点は英検準1級相当で、大学卒業をしていれば備えておきたい英語スキルなのですね。

www.asahi.com


TOEIC730点ってどんなレベルなの?

TOEIC730点(英検準1旧相当)ってどれほどのレベルなのでしょうか。TOEICは990点満点なので、単純に考えればおよそ73%の正答率で730点になる計算です。TOEICの採点の仕組みは厳密に言うと統計的な処理を経て配点されている可能性が高いので(配点方法は公表されていない)、実際には70%程度の正答率で730点のスコアが達成可能なようです。つまり、30%の問題を落としても取れる点数が730点という訳ですね。

10問中3問を落としてもOKなので、このスコアレベルの方は問題を解いている最中、「結構できていない問題が多いなー」という印象の人が多いと思います。

最新のTOEIC(第217回 2017年1月実施)の平均点は574点でした。京都府の調査では74人の受験生のうち、14人は500点以下を下回っていたそうです。驚愕(TT)
500点というと、TOEIC受験者の平均点を大幅に下回っている点数なので、こういった人が教鞭をとっていることは結構な衝撃ですねー。

でも、中学校の英語はそこまでスキルがなくても大丈夫なのも事実ですので、一概にTOEICのスコアで教員の質を判断するのは慎重になるべきでもあったりします。

では、高校教員のTOEIC平均点は?

京都府の中学校の英語教員の調査結果はわかったけど、一方で高校の英語教師の実力はどのくらいなんでしょうか?高校の勉強ではTOEICの試験範囲をほぼ網羅する形になるので、より関心が寄せられているようです。

インターネットで検索してみると、以下のような記事がありました。記事は英和辞典や英英辞典で有名なweblioさんのものです。

eikaiwa.weblio.jp

 高校教員のTOEICスコアは730点以上が57%以上

TOEICなどの英語運用能力に関する調査って毎年行われているみたいでして、記事からリンクが貼ってある文部科学省の調査によると、57%以上の英語教員がTOEIC730点相当(英検準一級も含む)を保有しているようです。さらに英語の運用能力を図る試験(TOEIC、英検、TOEFL)を受験したことのある人に限って見てみると、およそ75%の教員がTOEIC730相当のスコアを持っているとのこと。

 

この数字を見て、みなさんどう感じますか??「あっ、意外にもTOEICの点数高いじゃん」という肯定派なのか、「もっとスコア取っていなきゃダメでしょ」という否定的な意見を持っているのか、どちらでしょうか?

 

自分は、もっとスコア稼がなきゃいかんでしょ!!!という考えです。なんでかと言うと、理由は単純で、TOEIC730点は社会に出る際に必要となる英語力であって、それだけでは何ら武器にならないスコアだからです。面接では、このスコアを持ってても「へー、英語がニガテでないことは分かった」くらいにしか思われません。それを英語教員が取得していないということは、あまりよくない調査結果だと思っています。

随分前になりますが、武田薬品工業が新卒採用時の応募条件としてTOEICのスコアが最低730点以上というのを出したことがあります。これって、どういうことかと言うと、「TOEIC730点が取れない人は伸びしろが少ないから、弊社では採用しません!!」という意味合いと、「TOEIC730点以上の条件を満たす学生が相当量いるであろう」という新卒市場の「いま」を勘案して出した絶妙な採用基準だったのではないでしょうか。

 

当時、ネットでは武田薬品の応募条件の高さ(自分はそうは思わないが)にいろいろと批判的な意見がありました。武田薬品はよく学生のスキルを理解していて、将来的に英語を使う仕事に耐えうる人材を確保するために、TOEIC730点が妥当であろう、このラインであれば高すぎるということはあるまい、ということを内外に示したんですね。
いま現在もこの条件が継続されているかは不明ですが、武田のこの採用基準を設けたことでTOEICを重視する企業はさらに加速度的に伸びたのではないでしょうか。

 TOEIC730点は大卒者であれば「絶対に」取れる

本題を英語教員のTOEICスコアに戻します。TOEIC730点を取得している先生方が少ないのが現状ですが、このレベルは誰でも取れるスコアというのが自分の見解です。

TOEIC730点というのは、平均点から140点ほど上乗せしたスコアです。140点スコアを上げるというのは、単純に24問の正解を上乗せすればいい訳です。(実際には24問も正解が増えれば140点よりもっとスコアは上がります)

実は、TOEICは800点くらいまではかなり点数を上げやすい特徴があるんです。もちろん基本的な文法を理解できていることが前提になりますが、基礎ができていて、学習意欲がそこそこあれば、ほぼ例外なく800点はクリアできると思います。

いくつか参考になりそうな記事を紹介します。

mysuki.jp

TOEIC990満点を取得されている藤永さんのブログ。リスニングのスコアが上がりやすい点が整然と解説されています。面白いのは、リスニングの点数が「突然」上がるということが記載されていることです。リスニング力を鍛えることがTOEICで高得点を取る王道ということがよく分かると思います。

 

re-sta.jp

はてなブックマークが1000件以上という驚異的に読まれている記事。音源付きですごく分かりやすく解説されています。藤永さんのブログ同様にリスニングの重要性がよく分かる内容となっています。

 

www.nagibrno.com

タイトルにある「スコアは単なる努力値でしょ。」という言葉が自分は大好きで、とても共感します。基礎文法の理解⇒リスニングの徹底強化というスコアアップのプロセスも非常に理に叶っているように感じますし、公式問題集を最後にやるというのもいいですね。自分がTOEICの点数を劇的にアップさせた時の学習プロセスに結構近いものがあります。 

enjoylifeinenglish.blog112.fc2.com

TOEIC関連の検索をかけると頻繁にヒットするブログで、超有益な情報を発信していらっしゃるブログ「Enjoy Life In English」。この記事でも共通しているのは、模試や公式問題集などの実践形式の練習を多く積み重ねることが重要視されていることです。TOEICは時間的な制約を多く受ける試験ですので、限られた時間のなかでいかに正解を多く獲得できるかが重要なんですね。試験慣れしていないことによる失点を防ぐことも見越しての戦略なのでしょう。

なぜリスニングが重要なのか?

なぜ、リスニングが重要なのかについてですが、単にリスニングの点数が上がりやすいからです。では、なぜリスニングの点数が上がりやすのかと言うと、リスニングは問題の内容と形式が毎回似たり寄ったりだからなんです。

TOEICではPart1〜4までがリスニングの問題ですが、そのなかでもPart3、4はリスニングの配点のうち最も多い配分となっています。Part3は会話問題、Part4は説明文の聞き取り問題なのですが、毎回似たような問題が出ます。例えば、以下のようなものです。

  • 空港でのアナウンスや電車のホームでの乗客に向けてのアナウンス
  • ラジオでの広告の案内
  • 仕出し弁当やピザの注文についての客と店員とのやり取り
  • 社内で使用するソフトウェアの更新についてのアナウンス
  • 休暇申請を行うために必要なことを社内で相談している場面
  • 会計事務所への税金の相談についてのやり取り       などなど

だいたいこんな感じの内容の問題が出ます。Part3,4ではひとつの文章を聞いた後に3つの質問に回答する形式なのですが、おおよそ以下の質問が多いように感じます。

  • 会話の主体は誰ですか?
  • 何についてのアナウンスですか?
  • どこに電話をかけていますか?
  • 何について会話、議論がされていますか?
  • クーポンの適用を受けるために必要なことはなんですか?
  • ホームページではどんな情報が得られますか?
  • いつまでに回答や返事をする必要がありますか?

ひとつの質問に対して3つの質問がありますが、1つ目は会話の主体やその場所が問われたり、2つ目は少し踏み込んで、アナウンスではどのような指示がされているか、3つ目は文章全体を理解した上で今後何をする必要があるか?について問われることが非常に多いです。

これは公式問題集などを解きまくれば実感できることだと思います。問題がある程度定形のものですので、訓練すれば確実に点を取ることが可能になります。ですので、TOEICのスコアは努力値というのは真理を表しているように思うんですよね。ノンネイティブはTOEIC用の勉強をして、まずは魅力的なTOEICのスコアを形成しましょう。

英語を話せるようになりたいとか、TOEIC用だけの勉強はしたくないというのはTOEICで高得点を取ってはじめて聞いてもらえることだと思います。ですので、TOEICでなかなか点数が取れないという人はすべこべ言わずに、リスニングをやりまくってまずは高得点を取得しましょう!!

-追記 1ヶ月の勉強期間で730⇒880にUPした体験談

この記事を書いてから少し経ちますが、自分がTOEICの猛勉強をして1ヶ月で150アップ(730⇒880)させた経験を少しだけ。

大学を卒業時にTOEICのテストを受けましたが、600点くらいを彷徨うような有様でした。英語の試験の点数はいい方だっただけに600点には結構ショックで、その後は勉強はするものの730点が限界という感じがありました。

転機が訪れたのは社会人3年目くらいのとき。転職を思い立ったのですが、履歴書上の魅力があんまりない感じだったので、「そうだ、TOEICで高得点を取ろう」となりました。すぐに転職したかったこともあり、勉強に充てられる期間が1ヶ月と限定されていましたが、リスニング中心の勉強で880点を獲得することができました。

 

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リスニングは大幅な点数アップ。やはりリスニング中心の勉強に誤りなし、ということが分かるかと思います。

自分はなにごとも理解が遅い方ですが、短期間でTOEICでの高得点が獲得できました。皆さんもやれば必ずできるはずですし、特に学校の先生方は素地があるのですぐに高得点を獲得できる可能性が十分にあるかと思います。