トランプ政権で世界が変わる、と言われてもあまり実感が湧くニュースが少なかったのですが、移民の入国禁止に伴うテック系企業の猛烈な反発は結構個人的に目を引くものがありました。この他、空港で足止めをくらった人を援護するようなデモが全米で巻き起こっていますね。
もし、いま選挙を行ったらヒラリー・クリントンが勝利しているんじゃないでしょうかね。就任後に支持率も急降下していますし、メディアとの対立も一層深まるばかりですので。そして、大統領就任後にまともな政策を行うと踏んでいた人は予測がだいぶ甘かったですね。私のことなのですがね。。
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さて、そんなことはさておき。私が勝手にTwitter投資家界隈で師として仰いでいるかぶ1000さん(TwitterID:kabu1000)が新規に銘柄を購入したみたいです。銘柄探しのヒントには著名なバリュー投資家をフォローするというのが結構効果的だと思っています。具合的な銘柄は以下のふたつです。
- ヤギ<7560> 東2部 PER:8.38 / PBR:0.38
- ソノコム<7902> 東JSQ PER:10.36 / PBR:0.37
※指標は1/30の株価より算出
かぶ1000さんは基本的に低PBR銘柄を中心に売買されているんですけれど、そのなかでもこの2銘柄はかなり低いPBRになります。
どちらも気になる銘柄なんですけれども、なんとなく株式会社ヤギ<7460>について銘柄の分析をしてみたいと思います。
(株)ヤギってどんな会社?
1893年創業の超老舗の繊維商社です。社長の氏名は八木隆夫さん。あーなるほどね。そういうことね。山羊ではなく八木さんですね。トヨタとかスズキとかと同じく苗字が社名になったパターンですね。
同社は線維の専門商社ですので、カシミアとか山羊から取れる繊維を専門に扱っているかもと思ったのですが違いましたね。この会社名について、ピーター・リンチの以下の金言に該当するような気がしたんですよ。(個人的な意訳付き)蛇足ではありますが、以下になります。
※馬鹿げた社名というのは何か魅力的でない印象を与え、株価が割安になりがちである。アマチュアの個人投資家もプロでも馬鹿げた社名ゆえに推薦されづらく、安価で購入できる確率が相対的に高い銘柄が常に市場には存在するものです。
えっ、例えばどんな銘柄が馬鹿げた社名だって??
うーーーん、たとえば、まんだらけ<2652>ね。これ、馬鹿げてる社名だと思わない?「だらけ」って何だよって感じでさ、例えば「血だらけ」「借金だらけ」って感じで悪い意味を常に伴って使われるじゃん?
でもね、この会社はサブカルチャー系の古書古物に中古流通の基盤を作った会社なんだ。生涯をかけてコレクションしたレトロなアイテムとかがいままではゴミ同然で捨てられることもあったみたいだし、社会的にも大変大きな存在意義があるんだよ。
こんな感じで馬鹿げた社名の会社は割安に放置されがちだから、ぜひこういう社名の会社の銘柄を見つけたら調べてみるといいよ。
※馬鹿げた社名というのはリンチの当時のノリで言った言葉で、彼の口の悪さが少し出ているのだと思います。でも、敬意は持っているんですね。「一見すると奇妙な名前の会社」というのが実態にあっていると思うので、自分もこの意味で使いました。
ピーター・リンチになったつもりで書いているところがほとんどなのですが、概ねの解釈としてはそんなに間違っていないはずです。
ヤギの財政状態
直近の決算(平成29年3月期)では、前年同期比で減収減益となっています。また、割りと軽めの下方修正も発表していたりと順調に業績が推移している感じは決算短信からは伝わってきませんでした。
ただ、同社がすごいのはやはり会社が持っている資産額の大きさと負債の少なさでしょう。ざっくりと数字を見てみますと、、、
流動資産:463億円
投資有価証券:60億円
総負債:282億円
時価総額:160億円
※数字は概算で1億円以下を切り捨て。時価総額は本日時点のもの。
負債が少なく換金性の高い資産項目が大きい理想的な貸借対照表となっています。この財務状態でありながら、株主への還元もしっかりと行っているのですから、人気があるのも納得です。
自分は第二のヤギ探しを頑張りたいと思います。