Googleの広告でよく見かける「みんなで大家さんファーム2号」というバナナの栽培の広告ありますよね?
よくいろんな人のブログを勉強がてら拝見していると、ここ最近すごい勢いで見かけるようになったので気になっていました。どうやら、バナナに対する投資ということは広告から分かるのですが、実態がイマイチどんなものか分かりませんので、自分自身の考察を加えてみることにします。
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純国産バナナの栽培のファンド
特殊な方法で純国産のバナナを栽培し、流通施設を建設するための費用を1口100万円から出資を受け付けているファンドのようです。詳細については、以下をご覧ください。
日本でバナナの栽培が可能なのか?ということについてですが、これは「凍結解凍覚醒法」という方法で苗の段階で寒さに当てることで、耐寒性や逞しい成長力を備えることができるようです。
この、「凍結解凍覚醒法」とは岡山県にあるD&Tファームというところの、田中節三氏が発明した栽培方法とのことで、特許もすでに取得済みのようです。個人的には、熱帯~亜熱帯の植物であるバナナが日本で育つということに、かなり疑問があるのですが、調べてみると栽培環境は露地(屋外)ではなく、温室ハウス内(屋内)で栽培を行っているようです。※農機具メーカーの「ヤンマー」の記事でわかりました。
露地で栽培できるのであれば、かなり革命的な栽培方法だと思うのですが、ハウス内であればある程度想定の範囲内という感じがします。事実、僕が知っている農家は趣味でレモンを栽培しているのですが、その農家さんの地域は夏場は涼しく、冬は最低氷点下20℃にもなる厳しい環境です。
今回の募集に関しても、基本的には温室ハウスでの栽培になるように思われますが、その場合は相当なコストがかかりますので、出資を募りたいというのも納得のいくものではあったりします。
ちなみに、出資に関する募集要項は以下の通りです。
想定分配率の7%について
過去、1次産業(農林水産業)での投資案件といえば、嫌でも「安愚楽牧場」の1件が思い出されてしまうのですが、僕がひとつ懸念点というか投資家目線で考えた際の疑問点としては、想定分配率の「7%」という数字が少し高いような気がする点です。
自分もかつて農業をやっていたので少しだけ想像がつくのですが、台風や大雨などの天災に加えて、人材の確保が年々困難になっていること、農業資材や原油価格の高騰、さらには配送運賃の値上がりなど、農産物の生産に関わるリスクやコストは年々上昇しているように感じます。
その上昇スピードというのは、かなり予測困難なほどに急激なものであって、将来の収益を予測するのが難しくなっているのがいまの農業を取り巻く状況ではないかと思うんです。となると、安定的にしかも利回り7%という高水準を維持するのは個人的には相当なリスクが伴うように思えるのです。
投資は自己判断で
今回記事にしたファンドを含めて、当たり前ですが、投資は自己判断で行うのが原則です。今回はどちらかと言うとネガティブな印象を持った金融商品なので、僕が推したりするものではなく、イチイチこんなことを書く理由もありませんが、株式投資と違って「投資は自分の判断・自分の責任で」というコンセンサスが形成されていない可能性があるので注意書きとなります。